• 建島 陽一

    Film Picks Review

※感想はネタバレを含みますのでご注意ください。

007 スペクター
Spectre
2015年
ダニエル・クレイグ
クリストフ・ヴァルツ
レア・セドゥ
ベン・ウィショー
ナオミ・ハリス
デビッド・バウティスタ
アンドリュー・スコット
ロリー・キニア
イェスパー・クリステンセン
モニカ・ベルッチ
レイフ・ファインズ

あらすじ

メキシコシティで催されている「死者の日」において、ジェームズ・ボンドは逃亡しようとしていたスキアラという男を追い詰め、彼の手からある紋章の刻まれた指輪を奪うと、最終的にヘリから地上へ突き落とす。この一見は新たなMから叱責され、しばらくの間謹慎命令を下されてしまう。所在地や体調を追跡するためのスマートブラッドを体内に注入されるも、Qに頼み追跡開始までに48時間の猶予を得られるよう調整される。その間、ボンドが謎の指輪を手掛かりに調査を進める中で、国際的な犯罪ネットワークの存在を知るところから展開する。MI6では、Cと呼ばれる政府官僚が旧式の諜報活動を廃止し、9カ国による新たな監視プログラムを推進しようとしており、Mはこの計画に反対。ボンドは独自に行動を続け、スペクターのリーダーであり、自身の過去とも深く関わるフランツ・オーベルハウザーと対峙する。旅の中で、ボンドはスペクターの秘密を知る重要人物、マドレーヌ・スワンと出会い、彼女の協力を得て組織を追い詰めようとする。

感想・評価

ダニエル・クレイグ版で初めて直接的にスペクターと認識した上で対峙する。スペクターという何度も取り上げられてきた組織をどう描いていくのかを期待しながら見ていたが、スペクターそのものを掘り下げるというよりはやはりジェームズ・ボンドに焦点を当てつつ007というストーリー上触れざるを得ないものを取り上げた、と捉えることもできる。ただそれぞれの整合性を含めると、フランツ・オーベルハウザー(ブロフェルド)の登場はかなりおもしろい。往年のキャラを新しい形式で改めて取り上げていくダニエル・クレイグ版はもはやアメコミのような味方になってしまうのかもしれない。誰がバットマンを演じるのか、ジョーカーを演じるのか、そんな見方になってしまう。それがいいのか悪いのかは内容次第だが。少なくとも悪くはないし、ここで完結していてもおかしくない終わらせ方だった。

★★★★★★★★★☆

【映画】007 スペクター(2015)の感想とあらすじ