• 建島 陽一

    Film Picks Review

※感想はネタバレを含みますのでご注意ください。

ミッシング・レポート
Spinning Man
2018年
ガイ・ピアース
ピアース・ブロスナン
ミニー・ドライヴァー
アレクサンドラ・シップ

あらすじ

哲学者のエヴァン・バーチは名門大学で教鞭を執っていた。公私ともに充実した生活を送っていたエヴァンだったが、ある日、女子高校生の失踪に関与したとの疑惑をかけられてしまった。しかも、マロイ刑事の執念の捜査によって、エヴァンが教え子に手を出していたことが露見した。その結果、エヴァンは妻のエレンからも疑いの目を向けられるようになった。エヴァンの置かれた立場がどんどん悪化していく中、ついに最悪の事態が発生してしまう。

感想・評価

結論からすればエヴァンが面識のある女性が事故死しただけの話なのだが、エヴァンが話をややこしくしているせいで刑事も編に疑ってしまって余計な捜査をせざるを得なくなる。結果的に事故だったことがわかり、エヴァンと話すシーンでのピアース・ブロスナンの演技が絶妙にいい。余計なことに巻き込まれた被害者感に溢れている。当初はエヴァンが過去の記憶を忘れやすい症状の病気か何かを予期させる描写ばかりだが、結局ただの勘違い。嘘ばかりついてきたことの代償で記憶が書き換えられてしまう。勘違いしたまま記憶が真実と変わってしまうということは正直よくあることだと思うが、本人は意外と気づかない。そこをテーマに持ってきたというのはすごいと思うし、ガイ・ピアースの怪しさあふれる演技が、結局「勘違い」という言葉一つで片付いてしまうせいで、映画の結末は一気に台無しになる。ガイ・ピアースの演技力の無駄遣い。

★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

【映画】ミッシング・レポート(2018)の感想とあらすじ