• 建島 陽一

    Film Picks Review

※感想はネタバレを含みますのでご注意ください。

シビル・ウォー アメリカ最後の日
Civil War
2024年
キルスティン・ダンスト
ヴァグネル・モウラ
スティーヴン・ヘンダーソン
ケイリー・スピーニー

あらすじ

連邦政府から19の州が離脱したアメリカでは、テキサス州とカリフォルニア州の同盟からなる「西部勢力」と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。就任3期目に突入した権威主義的な大統領は勝利が近いことをテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。戦場カメラマンのリーをはじめとする4人のジャーナリストは、14カ月にわたって一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うべく、ニューヨークからホワイトハウスを目指して旅に出る。彼らは戦場と化した道を進むなかで、内戦の恐怖と狂気を目の当たりにしていく。

感想・評価

前半のほとんどは演者のストーリーが中心になっているせいか、分断の現実が理解しにくい。ただ大統領にインタビューするために出発した長距離旅の途中で遭遇する出来事を通して、分断の現実を突き付けていく過程はなかなかおもしろい。現実を前にすると何もできない一般人でしかないというリアリティはドキュメンタリーのようにも見て取れる。途中に出てきた赤いサングラスの兵士は何も考えずに見てしまうと、何がしたいのか理解できないまま終わってしまう。キルスティン・ダンストの夫だというのは後で知ったが、白人主義のザ・アメリカみたいな感じはよかった。つまるところ、ジェシーをかばうリーと、その瞬間をカメラで捉えるだけのシーンなど、淡々と進んでいくような描写があまりにも多く、度のカテゴリーに属したい映画なのかは非常にわかりにくい。

★★★★☆☆☆☆☆☆

【映画】シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024)の感想とあらすじ